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プログラム

時間生物学トレーニングコース(参加費無料)

開催日時 11月20日(金) 14:00 ~17:00 (予定)
会場 東京大学本郷キャンパス 医学部教育研究棟2階 第1セミナー室
世話人 吉村 崇 (名古屋大学)
参加資格 時間生物学会会員または入会希望者(検討中を含む)
趣旨 時間生物学が今後も発展していくためには、次世代を担う人材の育成が不可欠である。特に、時間生物学を研究対象とする若手研究者が職を得て、継続して研究を展開できることが重要である。そこで研究者として生き残る際に必要な①研究費獲得戦略、②研究計画の立て方、③ラボマネージメント、などに関するコツを、先輩方に話題提供していただき、ざっくばらんな情報交換を行うことを目的とする。
プログラム
14:00 ~ 15:00

採択される さきがけ申請書の書き方
遠藤 求  (京都大学)
3度目の正直〜失敗例から学ぶ戦略的研究費獲得法〜
榎木 亮介  (北海道大学)


15:00 ~ 16:00

研究チームの組立てについて
岡村 均 (京都大学)


16:00 ~ 17:00

基礎の本懐
近藤 孝男 (名古屋大学)

特別講演I

開催日時 11月21日(土)16:30-17:30 伊藤謝恩ホール
タイトルOrigins: A Brief Account of the Ancestry of Circadian Biology
演者 William J Schwartz(University of Massachusetts Medical School)
座長岡村 均(京都大学)

特別講演II

開催日時 11月21日(土)17:30-18:30 伊藤謝恩ホール
タイトルInteraction between space and time in our conscious mind
演者北澤 茂(大阪大学)
座長 上田 泰己(東京大学)

シンポジウム 1

開催日時 11月21日(土)9:00-11:50 伊藤謝恩ホール
タイトル生物時計活用戦略
オーガナイザー
および座長
深田 吉孝(東京大学) 八木田和弘(京都府立医科大学)
概要 生物時計が紡ぎだす概日リズムは、「自律性・同調性・温度補償性」という独特の特性を持つが、これはバクテリアからヒトや高等植物まで共通している。基本的に生物時計はそれぞれの生物を構成する細胞ひとつひとつに備わっており、これをそれぞれの生物で様々に活用して現在まで生き延びてきた。長い進化の過程で、その活用方法は生物種によって共通するものもあれば独特なものもある。本セッションでは、生物時計のそもそもの存在意義を考えるヒントになる、様々な生物種における生物時計の活用戦略について議論してみたい。

シンポジウム 2

開催日時 11月21日(土)9:00-11:50 情報学環・福武ホール
タイトル 脳と時計
オーガナイザー
および座長
内山 真(日本大学) 岡村 均(京都大学)
概要 生体リズムはなぜ脳にあるのか?環境が周期的に変動するのに対応して、自律的に時を刻む生体リズムシステムが成立したのは言うまでも無い。個体としてのこのシステムは、当然、脳を頂点として出来ている。個体としての生物は誕生と死の間の有限の時を生きる。この時を切り取る手段として、脳にできた時を刻むシステムとしての生体リズムは用いられているのであろうか。本シンポジウムでは、脳機能と時間がどのように結びついているのかを、生体リズムの最大のアウトプットである睡眠と覚醒を中心に考察する。脳の最高位にある大脳皮質の刻時機能、覚醒、ノンレム睡眠、レム睡眠という異なった行動様態における、脳幹からの皮質活動の時間的制御を明らかにする。さらに、このダイナミックな変動を、脳機能を丸ごとにヴィジュアル化する透明化技術を用いた新しい脳科学により提示する。最後に、脳の時間がどのように生まれるかを、時間発振に特化した生体リズム中枢である視交叉上核において、分子レベルで探る。

シンポジウム 3

開催日時 11月22日(日)9:00-11:50 伊藤謝恩ホール
タイトルそもそも生命にとって時間とは
オーガナイザー
および座長
岩崎 秀雄(早稲田大学) 粂 和彦(名古屋市立大学)
概要 本学術大会の全体テーマは「時間を再定義する」だが、このシンポジウムでは、時間生物学の基礎である「生命と時間の関係」を、さまざまな角度から問い直すことを目的とする。時間には、前後関係を規定する時間、出来事の間隔を区切る時間、周期やリズムなどの繰り返し構造をもつ時間など、種々の形の時間がある。このような時間そのものの定義を考える哲学的な試みから始まり、心理学的な時間のとらえ方、さらには、そのような時間を感じる私たちの心の起源に迫る生物学的研究など、これまでの時間生物学会では取り上げられることが少なかった内容を中心に企画した。

シンポジウム 4

開催日時 11月22日(日)9:00-11:50 情報学環・福武ホール
タイトル 自然条件下でわかる生物時計の新たな機能
オーガナイザー
および座長
本間 さと(北海道大学) 吉村 崇(名古屋大学)
概要 生物時計は環境の周期性に同調することで、生体機能の最適化を図り、個体と種の保存ための優れた生存戦略システムとして機能してきた。一方、多くの時間生物学研究では、厳密で安定したデータの取得のため、自然界ではありえない照明条件、恒常的環境の下で飼育した生物を用いて時計機能解明研究を進める余り、フィールドにおける生物時計の重要な機能を忘れてきた。最近、ようやく自然界で生物が示す、実験室とは異なる生体リズムが注目されるようになり、その分子レベルのメカニズムも少しずつ明らかにされてきた。また、ヒトの研究は基本的にフィールド研究であることも忘れてはならない。本シンポジウムは、自然界の明暗、温度、餌の質や量、捕食者、群や仲間の存在などの周期的変動の下での生物時計の機能を問い直す機会としたい。

シンポジウム 5

開催日時 11月22日(日)15:10-18:00 伊藤謝恩ホール
タイトル時間生物学のニューフロンティアを探る
オーガナイザー
および座長
小山時隆(京都大学) 沼田英治(京都大学)
概要時間生物学が近代的な学問として成立してからおよそ50年間、この学問は最先端のフロンティアに向かって突き進んできた。その主な対象は概日時計に代表される周期性を作り出す振動体のメカニズムである。一方、時間生物学を「時間に関係する生物学」という意味にとるならば、そこには、これまでの時間生物学が対象としてこなかった幅広い領域が存在する。従来のフロンティアがフロンティアでなくなりつつある現在、わたしたちはこれらの領域のどこまでを時間生物学の対象とするべきだろうか。本シンポジウムでは、振動体が関係しない時間現象、単独の時計では説明できないような複雑な機構、時間設定の進化生物学的な意義など、新しい研究対象の候補を時間生物学のニューフロンティアと名づけて、紹介したい。

シンポジウム 6

開催日時 11月22日(日)15:10-18:00 情報学環・福武ホール
タイトルChrono-nutrition:マウスからヒトまで
オーガナイザー
および座長
柴田 重信(早稲田大学) 三島 和夫(国立精神・神経医療研究センター) 北村真吾(国立精神・神経医療研究センター)
概要 Asher とSassone-Corsi が、今年のCellの総説で、Chrono-nutritionを大きく取り上げているように、時間と食・栄養というキーワードは注目されている。従来、食や栄養に関しては時間軸を考慮せずに研究が進められてきた。しかしながら種々の代謝系が体内時計の制御下にあることが分ってきたことから、体内時計と食・栄養・機能成分の関連性を研究し、健康科学に貢献する応用研究としてのchrono-nutrition研究が注目され始めている。本シンポジュームでは、モデル生物としてのマウスの基礎的研究とヒトの調査研究を主体とし、chrono-nutritionの現状、問題点、将来への展望などを議論する場としたい。具体的には、マウスやヒトで食パターン・食事内容・機能性成分が同調にどのように影響するか、あるいはエネルギー、筋・骨代謝などにどのように影響するかを、各種事例を基にして議論する。